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こんばんは。shoです。
当ブログに遊びに来ていただき
ありがとうございます。
今回は最近読んだ本についての記事です。
今回読んだ本は
「FACTFULNESS」というタイトルの本。
副題:10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣
英題:FACTFULNESS
副題:Ten Reasons We’re Wrong About the World–
and Why Things Are Better Than You Think
総397ページだが、本文は329ページ。
残りは謝辞と脚注、参考文献の紹介。
読み終わるまで10時間ぐらい。
要約すると「深く考えてこなかった認識について語る本」でした。
良書だと思いますが、
途中まで読み進めるのがしんどかったりします。
初心者サラリーマンのメモとしてどうぞ。
あらすじ・紹介
簡単な内容はAmazonの商品ページから抜粋↓
内容
ファクトフルネスとは――データや事実にもとづき、世界を読み解く習慣。
賢い人ほどとらわれる10の思い込みから解放されれば、
癒され、世界を正しく見るスキルが身につく。世界を正しく見る、誰もが身につけておくべき習慣でありスキル、
「ファクトフルネス」を解説しよう。
各章のタイトルは以下の通り。
はじめに
イントロダクション
第1章 分断本能
「世界は分断されている」という思い込み
第2章 ネガティブ本能
「世界は分断されている」という思い込み
第3章 直線本能
「世界の人口はひたすら増え続ける」という思い込み
第4章 恐怖本能
危険でないことを、恐ろしいと考えてしまう思い込み
第5章 過大視本能
「目の前の数字がいちばん重要だ」という思い込み
第6章 パターン化本能
「ひとつの例がすべてに当てはまる」という思い込み
第7章 宿命本能
「すべてはあらかじめ決まっている」という思い込み
第8章 単純化本能
「世界はひとつの切り口で理解できる」という思い込み
第9章 犯人捜し本能
「誰かを責めれば物事は解決する」という思い込み
第10章 焦り本能
「今すぐ手を打たないと大変なことになる」という思い込み
第11章 ファクトフルネスを実践しよう
本書は
スウェーデン生まれの元医師
ハンス・ロスリング氏によって書かれた本。
日本では2019年発刊。
※統計データは基本的に2017年を基に書かれている。
↓↓↓簡単に内容を紹介。↓↓↓
イントロダクション にて
地球規模の人口・健康・教育・環境などに関する
13の質問があり、その解答を紹介している。
その13の内12の質問は以下のページで実際に体験できる。
→チンパンジークイズ
【チンパンジークイズ】と銘打たれている理由は
(多分、わざとブラックな表現が入っていると思うのだが…)
クイズに興味のないチンパンジーが3択問題に挑戦して、
完璧にランダムに回答すると、結果は
100/3 = 33.333….%の正答率になるはず、
あなたはチンパンジー以上でしょうか?という事から。
↓私は確かこんな結果でした。
無事、チンパンジー以下の結果でした。
以下、正解数について抜粋
2017年に14か国・1万2000人に行ったオンライン調査では、
平均正解数は12問中たったの2問。(中略)
何も知らないというより、
みんなが同じ勘違いをしているといった方が近いかもしれない。
世界について本当に何も知らなければ、クイズの正解率は、
当てずっぽうに答えた場合と近くなるはず。
しかし、実際の正解率は、それよりずっと低い。
(P16 イントロダクション より引用)
その後「どうしてこの様な結果になったのか」を
クイズの内容に沿いながら
各章で語られる【人間の習性】を絡めて
データの正しい見方 を解説している。
「FACTFULNESS」は著者の造語であり、
事実に基づく世界の見方 として定義している。
挿絵は基本的には無く、
グラフやチャートが主であり、文章量は多め。
扱っているテーマも気楽なものではないので、
一気読みには根気がいるかも。
感想
感想
半分まで読み進めてみると面白く感じたのですが
初めの方はなんか…こう…
文体が腹立つ…
と思ってました。
(日米のAmazon両方のレビュー欄に似た表現あったし割と一般的な感想?)
しかし、
有名なTEDのスピーカーとの触れ込みだったので、
どれどれ一つ見てみるか…と思って
「地球規模の人口増加について」を見てみました。
(日本語字幕出せます)
結果、
めっちゃわかりやすい…
となりました。
特にスライドの説明に使われているバブルチャート(下図)は
本書のあらゆる章に登場し、
統計データの理解の大きな助けになりました。
(下図は収入と寿命の相関図の2021年版。
横軸は収入、縦軸は寿命、丸の大きさは各国の人口を表している)
(gapminderのサイトからキャプチャ)
ただ、TEDを見て改めて気付いたのが本書は「FACTFULNESS」、
データを基に事実を見る力について解説しているのであり、
主題は地球規模の問題についてではない、という事。
それから謙虚に読んでみるととても面白く感じました。
著者はマクロな視点で物事を語っているのですが、
知らない事を突き付けられると
反感でミクロな所に難癖付けたくなるもんですね。
最後まで読めば、著者が人格者であり、
膨大な作業量と情熱の上、本書が作られたことがわかります。
抜粋
本書の中で
「データの見方」で共感できた勘違いや内容を少し抜粋。
比較値の分母を間違える
簡略化して抜粋
2007年世界経済フォーラムにて
EU環境相「中国やインドはCO2の排出量がアメリカやドイツより多い」
インド「ひとりあたりの二酸化炭素排出量について話しましょう」
(P181~182 過大視本能より)
比較するために出てきた値の分母が既に間違っていた、
というパターン。
原因分析の時にやりがちで、
真因に近づく何の助けにもならないうえに、
指摘されるまでその問題に本人が気づかない、という特徴がありがち。
上からの視点
簡略化して抜粋
2013年「アフリカの再生と2063年の目標」という会議にて
著者「アフリカから極度の貧困がなくなるのに後20年もかからない。
私の孫が観光に訪れ、アフリカの新幹線に乗る日を夢見ている」アフリカ連合委員長
「ビジョンがないわね。私の夢は私の孫がヨーロッパに観光に行って
そちらの新幹線に乗る事よ。難民としてではなく歓迎される観光客としてね。」
(p233-234 宿命本能 より)
生まれ持った性質は変わらない、と決めつけて
変化に気づけない(見えてない)という例は結構多い。
その道を専門にしている人物ですら時には前提条件を見誤ることがあるという例。
今回は経済発展のゴールを「自国の発展まで」に置いていたため
ビジョンがないと指摘された。
この話の前に、逆に
「アフリカの経済発展なんてありえないという人物に著者が呆れるパターン」
があるので余計に納得した。
メディアへの反応
一部抜粋
メディアは自由で、プロらしく、真実を追求しているかもしれないが、
権力から独立しているからといって世界を正しくとらえているとは限らない。
一つひとつの報道は正しくても、ジャーナリストがどの話題を選ぶかによって、
全体像が違って見えることもある。
メディアは中立的ではないし、中立的でありえない。
(P270 犯人捜し本能より)
大人になって色んな意見を見ているうちに、
メディアは偏った情報扱いがち なのは知っているが、
「中立的ではない事が悪いこと」 の様に感じるようになっていた。
そもそも仕組み的に中立的ではないし、
データの見せ方次第で語り手の見せたい様に話を持っていける事を忘れていた。
そしてそれは、この本にも同じことが言えるのだ。
まとめ
以下まとめです。
本書で語られている地球規模の問題に関して言えば、
著者のTEDや 著者の息子が立ち上げた Gap minder のホームページの方が
詳細に知ることが出来るでしょう。
特にAnimating Dataで動かせるデータは統計の塊です。
興味があれば試してみると色々面白いですよ。
Dollar Street は 所得水準に関連した各国の動画が載せられています。
本書内に「この本を読んでいるあなたはレベル4だと思うが、」
という一説がありますが、その通りだと感じさせます。
自身の認識以上に実際の自分は恵まれているものです。
(※レベル4…本書で語られる1日あたり所得が32ドル以上の人々)
まるで日常に代わり映えがなく、進歩がない と感じる日々も多いですが
少しずつでも世界は成長に向かっている様です。
そんな、少し明るく(もしくは【現実的に】)なれる本でした。
自分が成長しているか否かは、また別問題ですが…
お読みいただきありがとうございます。
shoでした。
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